そもそも「もつ」ってなに?
もつ鍋の「もつ」とは「ホルモン」のことです。
焼肉屋さんでおなじみですね。
「ホルモン」は内臓部位のことなので、内臓であればどこの部位を使って鍋を作っても「もつ鍋」になります。
お店で出す「もつ鍋」では特に腸の部分を使うことが多いですね。
マルチョウ(小腸)、シマチョウ(大腸)がメイン食材です。
マルチョウ
マルチョウは小腸のことで、腸の中でも入り口の部位にあたります。
同じ腸であるシマチョウより薄いお肉ですが、脂のノリはよく、噛めば噛むほどジュワ〜っと肉の旨みが広がるのが特徴です。
調理するときに、腸を縦に裂いて開かず、輪切りにして丸まった状態で食べることが多いことから「丸(マル)い腸(チョウ)」を略してマルチョウと呼ばれます。
朝鮮語読みで「コプチャン」と呼ばれることもあります。
シマチョウ
シマチョウは大腸のことで、腸の中でも出口の部位にあたります。
同じ腸であるマルチョウよりも肉厚で、脂が少ない部位になります、日本人好みの強すぎない味になります。
シマチョウはマルチョウに比べ、脂の甘味によるごまかしが効かないため、通の中にはシマチョウがうまいかどうかを店の判断基準にする方もいます。
調理するときには、マルチョウと違い、主に腸を縦に裂いて開いた状態で食べます。
腸に縞(シマ)模様が入っているため「縞(シマ)模様の腸(チョウ)を略してシマチョウと呼ばれます。
朝鮮語読みで「テッチャン」と呼ばれることもあります。
「テツ」が「大きい」、「チャン」が「腸」ですね。
なんの動物のもつを使うの?
基本的に「もつ鍋」では牛のもつを使います。
もつ鍋の本場である福岡・博多でも「もつ鍋」と言ったら「牛の腸」を使います。
使う部位は先ほども述べたようにマルチョウ(小腸)、シマチョウ(大腸)が一般的です。
探してみると「牛もつ」以外に「豚もつ」や「鳥もつ」で「もつ鍋」を出す店もありますが「牛もつ」に比べて数は少ないです。
特に鳥もつを出す店はかなり珍しいので見つけたらラッキーです笑
はっきりと「豚もつ鍋」や「鳥もつ鍋」と書いていない「もつ鍋」はだいたい「牛もつ鍋」と考えていいでしょう。
豚もつでもつ鍋をやる場合はシロ(大腸)がメイン食材になります。
シロは居酒屋で出てくる「もつ煮」の食材ですね。
豚もつのもつ鍋はシロをメインにハツ(心臓)やレバー(肝臓)など他部位もごちゃ混ぜにして出してくるお店が多いです。
鳥もつでもつ鍋をやる場合のメイン食材はハツ(心臓)、レバー(肝臓)、砂肝(胃)になります。
まとめ
- もつ鍋の多くは「小腸・大腸」を使う
- はっきりと動物名が書いていないもつ鍋はだいたい牛である
牛の小腸・大腸だけを食べ比べても味や食感に違いがありますが、さらに鳥の砂肝などと食べ比べるとまったくの別物になります。
ご家庭や専門店で食べる際に、いろいろ食べ比べてみて自分好みのもつ鍋をぜひ探してみてください。